「よその家は大体いくらのランドセルを買うのかな?」
高すぎるのは手が出せない…でも安すぎるのは品質が心配。もし人気の価格帯がわかれば、選ぶときの目安になりますよね。
でも、じつは「価格で選んで後悔した…」というパパママさんも少なくありません。
そんな失敗のリスクをグッと下げるにはランドセルに「何を求めるか?」をプラスして考えること。
見た目は似ていても「機能、品質、デザイン、収納力、丈夫さ、素材」で比べると、違いがひと目でわかるからです。
お子様の健康、成長をしっかり支えてくれる安心安全のランドセルも「何を優先するか?」で決まります。
この記事では「ランドセルの価格」と「価格以外で見てほしいポイント」を紹介します。
もくじ
家族みんなが満足するランドセルを見つけるお役に立てば幸いです。
ランドセル購入価格に関する全国的な調査は行われていないことを知っていますか?
総務省では通学用かばんの平均価格を28,714円と公表していますが、これには中学生や高校生のかばんも含まれるため純粋なランドセルだけの統計ではありません。
いまどきは通学かばんを自由に選べる学校も多いので、この統計にリュックサックなどが入っていれば平均価格はガクンと下がりますよね。
メーカー大手フィットちゃんは人気の価格帯第1位を5万円前後としています。
しかし自社製品のみ対象とした価格帯のため「フィットちゃんを買うんだ!」と決まっている人でなければ参考にできません。
当サイトが、小学校のお子様をもつパパママ100人を対象にしたアンケート調査では「4万円台で購入」がもっとも多いという結果になりました。
このアンケートも新一年生が約108万人(※文部科学省 児童数統計より)いるのに対し、対象人数がたった100人では地域差や家庭の収入額で偏った結果になってしまいます。
メーカー | 販売価格帯 |
セイバン | 57,240~91,800円 |
フィットちゃん | 34,000~77,760円 |
ふわりぃ | 31,000~43,740円 |
ハネッセル | 52,920~59,400円 |
イオン | 35,000~140,000円 |
ニトリ | 22,000~44,000円 |
イトーヨーカドー | 46,000~72,000円 |
土屋鞄 | 58,000~140,000円 |
中村鞄 | 46,000~82,000円 |
トヤマかばん | 59,000~81,000円 |
大峽製鞄 | 48,600~183,600円 |
ガルソン | 43,500円~ |
ファミリア | 78,840~91,800円 |
LIRICO | 57,240~70,200円 |
ニノニナ | 57,240~62,640円 |
ミキハウス | 118,000~216,000円 |
ランドセル工業会では「平成26年ランドセル価格は42,400円」としていますが、メーカーや工房によってかなり幅広い価格帯であることがわかりますよね。
パパママさんの中には以下のように思っている人もいるのではないでしょうか?
確かに5万円以上のランドセルは値段だけで言えば「高級」かもしれません。
ただし、いくら高級なランドセルでも必要な機能が付いていなければ失敗してしまいます。
ランドセルの販売価格はピンキリ、購入価格の相場もあてにできない…じゃぁ、どうやって選べばいいの?
それは「ランドセルに何を求めるか?」優先順位をつけることです。
ここで紹介する6つのポイントを軸にランドセル選びをすると、素晴らしい商品が必ず見つかりますよ。
ウイングタイプとは、肩ベルトの根元が立ち上がっている形状を言い、体にフィットして重心が上がることで同じ重さでも断然軽く感じられる機能のひとつです。
2003年セイバンが「天使のはね」で爆発的ヒットを飛ばしてから、ほとんどのメーカーが肩ベルトを立ち上げたウイングタイプを採用しています。
一方、工房系に多い非ウイングタイプ。肩ベルトがダランと垂れ下がっているので見比べるとすぐにわかります。※ウイングタイプの工房系もあります。
どんなに高額なランドセルでもお子様の体に合っていないものは、腰痛、肩こり、猫背、背骨のゆがみの原因になる恐れがあります。
あえて非ウイングタイプを採用して「使っているうちに革が馴染んでフィットする」という考え方のメーカーや工房もありますが、間違った姿勢のままフィットしても効果はないので当サイトではおすすめしていません。
2016年頃からA4フラットファイル対応モデルが主流になっています。
「ランドセルに入らない=お子様の手がふさがる」なので、負担や転倒のリスクも大きくなります。
今のところA4フラットを使っていない小学校もありますが、6年間で変更がないとも限らないので初めからA4フラット対応を選んでおけば安心ですね。
昔では想像できないほど最近のランドセルはカラフルでおしゃれ。お子様の意見もできるだけ尊重してあげたいものです。
子どもだけど大人の部分もあるんですよね、「だましだまし」は通用しません。
買ったあとに「他のが良かった…」なんて言われて困ったときは、おしゃれなランドセルカバーを付けてあげるのもひとつの手です。
特に価格が1万~2万円台や海外製のランドセルは品質そのものに問題があるケースが…。
ランドセルに使われるパーツは約300個あり、組み立て工程も複雑なため機械による大量生産はできません。
日本製のものは大手メーカーでも職人がひとつひとつ手作りしています。
安心の品質のためにランドセル工業会の「ランドセル認定証」も目安にしてほしいです。
6年間の使用に耐える丈夫さと、万が一壊れてしまったときの保証も重要ですね。
変なメーカーや怪しいネットショップ、もしくは中古品でなければ、たいてい6年保証が付いています。
例えば、給食袋などをぶら下げるサイドのフック(ナスカン)は安全性を考え、一定重量がかかると「外れるタイプ」と「壊れるタイプ」があります。
外れるタイプはもう一度付ければいいですが、壊れるタイプは保証対象になるのでしょうか?保証内容も忘れずに確認しておきましょう。
ちなみに池田屋ランドセルの保証は「保証書不要、壊れた理由は問わず無料修理」という自信がなくてはできないサービスを展開しています。
素材で悩むパパママさんも多いかと思います。結論から言ってしまうと、本革か人工皮革ならどちらでも大丈夫です。
素材 | 安さ | 耐久性 | 耐水性 | 軽さ | 質感 | お手入れ |
---|---|---|---|---|---|---|
コードバン | × | ◎ | △ | × | ◎ | × |
牛革 | △ | 〇 | △ | × | 〇 | × |
人工皮革 (クラリーノ) | 〇 | 〇 | ◎ | 〇 | 〇 | 〇 |
合成皮革 | ◎ | × | △ | ◎ | × | 〇 |
人工皮革(クラリーノ)は軽くて丈夫、お手入れ簡単で安い。質感も悪くないので本革よりも好きという人もいます。
一方、本革はやはり質感や味が出てくる点が良いですね。人工皮革より約200g重いですが背負いやすさ機能があればカバーできます。
ただどうしても本革はお手入れが大変です。購入前にメンテナンス方法は必ずチェックしてくださいね。
業界大手セイバンのランドセルは、平均より高い販売価格にもかかわらずシェアトップクラスです。
その秘密は徹底した「子ども想い品質」にあります。こんなに考えて作られたランドセルが5万円台なら安いです。
頑張っている企業は他にもありますが、今のところセイバンが圧勝。
実物を見て、触って、背負ってみることも大事だし、素人目では違いがわかりにくい部分はカタログやホームページを見比べることも同じく大事です。
当サイトがおすすめしているランドセルは次の3つです。
この3つのメーカーは「丈夫さ・軽く感じる機能・安全性・快適性・収納力」の面で、ランドセルフィッターが自信をもっておすすめできるレベルになっています。
また、ランドセル貸し出しサービスがあるので、全国のどこのご家庭でも実際に試すことができます。
どのメーカーやモデルを選ぶさいも、まずはご紹介した3メーカーと比べて良い点、悪い点を検討すると、ランドセル選びの質がグッと上がります。
6万円のランドセルは小学校6年間の授業日数1200日で割ると、1日あたり50円です。
高いか安いかは価値観や家計状況によって感じ方は違うと思います。
だからこそ「周りがいくらで買ったか」や「平均相場」は参考になりません。
まずは「ランドセルに何を求めるか?」優先順位をつけてみてください。
これだけで選び方のセンスがグッと上がること間違いなしです。